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ザガーロとは男性型脱毛症(AGA)治療薬で、新しい薄毛治療として2016年に日本で認可され販売が開始されました。ザガーロの主成分はデュタステリドといい、元は前立腺肥大の治療薬アボルブとして販売されており適応外としてAGA治療に用いられていましたが、適応を男性型脱毛症(AGA)治療薬で申請したのがザガーロです。ザガーロを調べていくとザガーロの服用期間中、ザガーロの副作用で鬱になるという噂があります。これは本当なのでしょうか？今回はザガーロの副作用で鬱になるのか？についてお話いたします。

ザガーロとは？

ザガーロとは男性型脱毛症の治療薬の1つです。男性型脱毛症の原因は遺伝と活性型男性ホルモンDHT（ジヒドロテストステロン）だといわれています。遺伝は変えることができないですが、原因であるホルモンDHTの阻害は可能なのです。このDHTの生成を阻害し、髪の毛を丈夫に育てることがAGA治療では要になってきます。DHTが生成されると髪に悪さをします。例えばこれ以上髪の毛を作るなという指令を出したり、ヘアサイクルという髪の毛が育つサイクルを乱し、2～6年で育つ毛を3か月～1年で脱毛させるため、弱く、細い、育ち切らない毛が大量に抜けます。1日に髪の毛は100本ほど脱毛しますが、それ以上の量が脱毛していたり脱毛している毛が弱く、細いものである場合はAGAが進行している可能性が高いです。

このDHTの生成を強力に防止するのがデュタステリド製剤ザガーロです。DHTを防止するにはDHTがどうのように生成されるか？について知らなければ対処できません。DHT（ジヒドロテストステロン）は自然には存在せず、男性ホルモンが（テストステロン）5αリダクターゼ酵素と反応することにより生成されます。男性ホルモンのテストステロン自体には脱毛に関与することはありません。テストステロンは男らしさや決断力に関する大事なホルモンですので、治療するにはホルモン治療が必要となり金銭的にも身体的にも負担が大きい治療となります。一方で5αリダクターゼは酵素なので薬剤での阻害が可能です。5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、Ⅱ型を阻害するのがフィナステリド製剤（商品名プロペシアなど）、Ⅰ型Ⅱ型両方阻害するのがデュタステリド製剤（商品名ザガーロ、アボルブなど）です。Ⅱ型は頭の頭頂部から生え際にかけて多く分布し、Ⅰ型は髪の毛全体に存在します。フィナステリドでの効果がいまいち、という方もより広範囲に脱毛を抑制可能なデュタステリド製剤を使用することで効果を実感できることがあります。

ザガーロは副作用が強いのか？

フィナステリド製剤よりも1.6倍の効果があるといわれるデュタステリド製剤（商品名ザガーロ）ですが、効果が高い分副作用も強くでることがあるようです。これは薬剤の薬効が消失するまでの期間が長いことも起因していると思われます。フィナステリドの半減期（有効成分の血中濃度が半分に減退するまでの時間）は3～4時間半であるのに対し、デュタステリドの半減期は3～5週間です。デュタステリド製剤は血液に残存する時間が長く、そのため作用も副作用も強いということが言えるかもしれません。下記にグラクソスミスクライン株式会社が販売するザガーロに添付されている副作用について記載しておきます。

ザガーロにうつ病の副作用があるのか？

ザガーロの副作用に鬱病があるといわれているようですが、その可能性については上記に記した添付文書により確認したほうがいいでしょう。精神神経系の1％未満の欄に抑うつ気分という副作用があります。おそらくこれが鬱病になるかもしれない？と思われる要因の1つかもしれません。抑うつ気分とは気分が落ち込んだりする状態のことです。また、頻度不明の欄に倦怠感というものもあり、こういったことから副作用としてうつ病の可能性が言われているのかもしれません。

鬱病の副作用がある代表的な薬剤として、ステロイドや抗がん剤、降圧剤、インターフェロンなどがあります。例えば降圧剤の発現頻度は20％程と言われていますのでこういった場合は鬱病の副作用があると考えられます。結論としてザガーロの服用でうつ病になることは考えにくく、副作用発現頻度として1％未満であり副作用でうつ病になることは可能性として0ではないが限りなく低いと言えるかと思います。

副作用はすべての薬剤で起こる可能性があり、その日の体調や持病の状態によっても変わる可能性があります。薬を服用していると「プラセボ効果」といって薬でない偽薬を薬だと思い込んでいると服用しているという安心感から症状が改善することがあります。逆に副作用が出ると思い込んでいると本来出るはずのない副作用が起こることがあり、「ノセボ効果」といい、副作用がでないはずの薬でも副作用が出ると感じることがあります。ザガーロの副作用は数％程度のものがほとんどですので、副作用に関して気にしすぎることなく心に余裕をもって服用することが賢明な選択なのではないでしょうか。

ザガーロの効果とDr’s Select

ザガーロは強力な脱毛防止作用としてしられており、ヘアサイクルを改善し太く、しっかりとした髪の毛が育つ環境を整えますが、発毛効果という点では現状維持程度といわれており、発毛効果を期待する場合はミノキシジルの服用が必須です。ユナイトクリニック池袋院ではAGAドクターズカクテルというセット処方をいたしております。日本皮膚科学会が認めたAランク相当のミノキシジルやフィナステリド、デュタステリドなどの薬剤に加え、髪に必須の栄養素を加えたユナイトクリニック独自のドクターズカクテルは服用している98％以上の方に効果があります。毎月医師の的確な指導を受けられ、写真を撮影することで効果を客観的に判断でき、処方の内容もカスタマイズ可能で、個々にあった治療を継続することが可能です。ザガーロだけでは効果に満足できないという方も多数来院いただいておりますのでお気軽にご相談ください。

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